インターネットといえば、年寄りには関係のない話だ、と
思ってはいらっしゃいませんか。それは盆栽といえば
若者には無関係な道楽だ、というのと同様に
トンデモナイ誤解です。むしろ、足腰に自信が
持てなくなってきたお年寄りにこそ必要な“介護道具”
だと、いえなくもありません。
そんなわけで、今回はまゆ村の最長老、繭介さんと
お繭さんにご登場願って、そのあたりのアレコレを話し合ってみました。
村長 相変わらずお繭さんを追い廻したはりますか?

繭介 これがワシの仕事やさかいナ。時間はタップリ
    あるし、他にすることもないし、まだまだ頑張るデ。

お繭 ウチもひまどすさかい、頑張って追い廻されよ
    思てますねン。

村長 ところで繭介さんはお繭さん以外に
    同年代の友達はいませんのン?

繭介 おるおる。そら一杯おるがナ。友達は
    ぎょ〜さんいてるけど、そういうたら最近は
    あんまり会うてへんなァ。
村長 何でですねン?

繭介 何でやろ。10年ほど前までは、魚釣りに行ったり
    祇園町や上七軒に飲みに行ったり、カラオケ
    やったり、よう出歩いたもんやけどなァ。

お繭 繭介はんが元気過ぎるしどすワ。他の人が
    お薬の話や、お孫さんの話をしゃはると
    “うっとうしい話すなッ”いわはるし家庭内のイザコザ
    の話になると“ヤヤコシイ話はすなッ”いわはるし
    みんな困ったはりますねン。
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