横道にそれました。仕事に戻りましょう。

白目が乾いていること、シッカリと
付いていることを確かめたら
楊枝か竹串を使って
黒絵の具で目を入れ
カッターナイフで口を切り
抜いてから鼻を入れます。

黒目は楊枝の頭を
切ってハンコのように使い、
鼻は先のとがった方を
使って下さい。
この段階でよくある失敗は、黒目を入れたら
繭の薄皮がはがれてきた、というケースと
手がすべって変な目になってしまった、という
ケースです。
薄皮がキレイにはがれたのなら、そのあとに目を
入れ直せばすみます。もしも剥がれたあとも
汚れていたらカッターナイフで目を切り取り、新しい
のと付けかえるしかありません。
新しい目の薄皮も剥がれてしまったら
どうするか、困りましたね。またまた
とりかえるしかないのですが、そうならない
ように目を打ち抜く時には、巻きの
シッカリした繭を選ぶよう心がけて下さい。
巻きの厚い真珠がそうであるように、巻きの
シッカリした繭の内側には、それなりの
光沢があります。ズボラなお蚕さんは
ふやけた繭を作り、シッカリ者のお蚕さんは
薄くても弾力のある堅い繭を作ります。
そんな繭をさがして、使って下さい。
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