私がパートで勤務しているスーパーは激戦区の駅前で独自の存在感を
発揮しています。1年ほど前にレジの横に置いたカワセミのスタンド
モビールがことの始まりでした。いつもは唯、機械的に目の前を通り
過ぎて行くお客様が顔をほころばせ、時には言葉をかけて下さったり
スムーズな流れに小さな渦巻きや淀みが出来たかのように、楽しい
乱れが生まれていることに気がついたのです。早速営業会議で
その話をしてみると、効率万能主義を貫いてきた店長が意外にも
“その乱れを全店にひろげてみよう” と言い出したのです。
今では冷凍ケースの上にペンギンのモビールが、卵売り場には
鶏のモビールが、といった具合に店内数ヶ所の少しゆとりのある
コーナーに小さくて控え目で色数の少ないモビールがお客さまの
心の紐をゆるませています。
競合店の攻勢におびやかされてきた去年までとはうって変わって、私達の心にも
穏やかさが戻ってきたのか、値引合戦、チラシ合戦で殺気立つライバル店とは
一線を引いた独自の営業戦略は、ご近所の信頼を得られるように
なってきました。お客さまもいい方ばかりが集まって下さるので、私達も表情や
仕草だけではなく心からのサービスを提供させていただけます。
機会があれば是非のぞいて見て下さい。キット参考になりますよ。
モビールのスーパー

― 無口なセールスマン ―
表 紙
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