古い家並み

細い道

見上げる空の半分を

梢が覆う
田圃があって

畑があって

茅葺き屋根と

何故か見慣れた

小川と小山
申し訳程度に鐘の音が流れ

曖昧に日暮れが迫り

つれなく そっけなく

だから気になる薄化粧のように

ただ そこにある

       何もない嵯峨
何もない嵯峨

       ― センチメンタルジャーニー ―
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